8月23日、滝谷区、西相生区など南川河原で、高さ22メートルの藁で組んだ「もじ」に向けて松明を投げ入れ、家内安全、豊作を願います。夜空に舞い上がる炎の乱舞は、美しい幻想の世界を描き、観衆は固唾をのんで見守り、炎に包まれた松明が「もじ」近くに舞い上がると歓声が起こります。
松上げは、火の守護神として知られる、京の都・洛西の愛宕神社信仰の祈りが込められた行事です。小浜を起点として、南川を遡上して名田庄村に入り、周山街道の京都府京北町、美山町を経て、愛宕神社へと「松上げの道」がみられます。さらにこの道は、奈良東大寺に至るといわれています。
松上げの神事がいつから、どのようにして始められたかはわかりませんが、火は人の生活に大切な関わりをもつとともに、火の恐ろしさも知っており、火の神秘は限りない人々の心に敬虔な祈りを生みました。火の守護神・愛宕信仰は人々の生活の中で次第に広められたことでしょう。地区の松上げが終わると実りの秋ももうすぐです。